BLOG
ブログ
2024年06月06日
相続税の納税をするための遺品整理の必要性
家族が亡くなった際に相続税が発生するかは、相続財産の金額や相続人の数などによっても異なります。
相続税が発生する場合には遺品整理を速やかに行い、申告期限までに申告と納税をしなくてはなりません。
相続税が発生する場合とは
相続税はどのご家庭でも発生するとは限りません。
基礎控除額が設けられているので、その金額を超えないと支払いは不要です。
基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数で計算します。
たとえば、法定相続人が亡くなった方の配偶者と子ども2人の場合なら、3,000万+600万×3人なので4,800万円までは相続税はかかりません。
また、相続財産の種類ごとに財産評価の仕方が定められており、時価評価とは限らないほか、一定の条件を満たすと評価額の軽減が受けられるなどの特例制度も定められています。
そのため、こうした特例などを適用した結果、相続税の支払いが不要になることもあります。
相続財産とは
相続税の計算の基礎となる相続財産は、仏具や墓などの一定の対象外のものを除き、基本的に金銭に見積もれるものはすべてが対象になります。
家や土地といった不動産をはじめ、現金や預貯金、株式や貯蓄保険などの金融資産はもちろんのこと、車や宝石、高級時計や高級ブランド品、美術品などの動産も対象です。
相続税の計算をするにあたっては、基本的に法定相続人全員で遺産分割協議を行い、誰が何を受け取るかを決めたうえで行います。
そのため、どんな相続財産があるかを調査して、財産目録にリストアップすることも必要です。
相続税の納税と遺産分割のタイミング
相続税の申告と納税は、相続の開始を知った翌日から10ヶ月以内です。
音信不通の法定相続人などを除けば、基本的に亡くなった日の翌日からカウントされます。
そのため、相続税が発生する場合には、申告期限までの間に遺産整理を行い、遺産分割を行ったうえで相続税の申告と納税をしなくてはなりません。
遺品の中にも、車や宝石などの高価品もあるほか、自宅の思わぬところから現金が出てくることもあります。
また、どの金融機関に預貯金や株があるのかわからないといった場合には、預金通帳やキャッシュカードを探すことや契約書類などを探し出さなくてはなりません。
遺品整理の過程でご遺族も知らなかった借用書などが出てくることも少なくありません。
借金がまだ返済されていない場合、借金の返済義務も相続することになります。
相続財産にはプラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も含まれるためです。
万が一、借金のほうが大きくなることや返済が負担になる場合は、すべての財産を放棄する相続放棄や相続財産の範囲で借金を返済する限定承認などの手続きが必要です。
これらの手続きは、相続開始を知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申告をして行わなくてはならないので、マイナス財産のリスクを回避するためにも、遺品整理は早めに行ったほうが良い場合もあります。
まとめ
相続税が発生する場合には、相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内に申告、納税しなくてはならないので、それまでに遺品整理を行い、遺産分割して申告納税することが必要です。
また、遺品整理の過程で借用書が出てくるなど、借金の存在がわかると、借金の返済義務も負うことになります。
相続放棄や限定承認をするには、相続開始を知った日から3ヶ月以内なので、遺品整理も早めに行うほうが安心です。
以上、相続税の納税をするための遺品整理の必要性についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
代表取締役、終活ライフケアプランナー
中山 信吾
ご遺族の気持ちを大切にして、遺品整理士としての専門知識を活かしながら働いております。 終活のお手伝いもぜひお任せください。