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2024年05月28日
遺品の買取には古物商の許可が必要
遺品整理をする場合、買取により遺品整理費用を抑えられるというアナウンスがなされているケースがよく見られます。
中には買取ができない業者もありますが、それは古物商の許可を得ているかどうかが分かれ目です。
この記事では、遺品整理と古物商の許可について紹介します。
買取には古物商の許可が必要
遺品整理にかかわらず、一度使用されたものや使用していなくても使用する目的で所持されていたものを買い取る場合には古物商の許可がないとできません。
もし、古物商の許可を持たずに買取を行うと違法になります。
遺品整理を依頼するうえで、買取を希望する場合、依頼する業者が古物商の許可を得ている業者か確認を取りましょう。
古物商の許可はどこで得る?
では、遺品整理業者が買取も行う場合、どこで許可を得るのでしょうか。
売買に関することなので経済産業省や消費者庁といった国の機関、各種の営業許可を出している市町村をイメージされる方もいらっしゃるようです。
ですが、実は許可は警察署で取得します。
買取と警察はすぐには結びつかず、意外に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、古物の買取においては、盗難品を買い取ってしまうリスクや所持が禁止されているような不法な品の買取を依頼されるリスクをはじめ、高価な貴金属や宝石などを買い取ることでトラブルが生じるおそれもあるので、警察の管轄になっています。
古物商の許可を得るためには、事業者の営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課や刑事・生活安全課生活安全係などの窓口に、申請書類と必要書類、申請手数料を添えたうえで申請を行わなくてはなりません。
申請を行うと、事業者の代表者などに許可ができない事由がないかなどが審査され、問題なければ許可が出されます。
地域にもよりますが、おおむね40日前後で許可がおり、許可番号が発行されるのです。
許可を得た業者は、古物商の許可を得たことや許可番号を掲示のうえで、お客様に安心してもらい、買取ができるようになります。
古物商の義務
古物商の許可を得たら、営業所に必ず1名の管理者を設置しなくてはなりません。
管理者とは、業務を適正に実施するための責任者の役割を担います。
また、古物を買い取る際には、必ず売却をする方の本人確認が義務付けられています。
遺品整理の場合には、遺品整理や買取を依頼されるご遺族の氏名と住所、年齢、職業を確認しなくてはなりません。
もし、こうした手続きを行わずに遺品を買い取るようなことがあれば、ルール違反になってしまいます。
買取の手続きをするにあたって、身分証明書などの提示を求められることや売買契約書の住所や氏名などの記載を求められるので面倒に思われるかもしれませんが、法律上必要な手続きになりますので協力しましょう。
宝石や貴金属についてはさらに厳しく
宝石や貴金属などの高価品を買い取る場合、マネーロンダリングを防止する義務も負います。
そのため、古物商は宝石・貴金属等取扱事業者(特定業者)として、本人特定事項の確認義務をはじめ、疑わしい取引の届出義務等も課せられます。
高価品が犯罪によって得られたものでないか、疑わしいケースをチェックして違法な行為に加担しないようにするというものです。
まとめ
遺品を買い取る場合には古物商の許可が必要です。
遺品整理業者に遺品を買い取ってほしい場合には、古物商の許可を得ている業者か確認のうえ、本人確認などのルールに協力しましょう。
遺品の買取に必要な古物商の許可についてでした。
最後までお読みいただき、ありとうございました。
代表取締役、終活ライフケアプランナー
中山 信吾
ご遺族の気持ちを大切にして、遺品整理士としての専門知識を活かしながら働いております。 終活のお手伝いもぜひお任せください。