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2024年06月07日
遺品整理と弁護士との関係
遺品整理は、大量の遺品を片付けなければならず、大変な作業だとイメージされるかもしれません。
それだけでなく、遺品整理をするうえで弁護士が関わるケースもあります。
どんな場合に弁護士が関係してくるのか見てきましょう。
遺品整理は遺産分割にも影響する
遺品整理というと、亡くなられた親が暮らしていた実家の片付けというイメージが先行し、大量の不用品を捨てる作業というイメージをお持ちかもしれません。
ですが、遺品は大量の生活家財にとどまらず、宝石や貴金属の高価品や美術品、カメラのコレクション品など、あらゆるものが含まれます。
遺品は相続財産を構成するものなので、遺産分割の対象となり、相続人が複数いる場合には遺産分割協議をして、誰が何を取得するのか決めなくてはなりません。
また、残されているはずの遺言書が見つからない、故人様が書いていたエンディングノートが見当たらないといったケースも少なくありません。
預金通帳やキャッシュカードが見当たらず、どの金融機関に預貯金があるのかわからない、保険証券や権利証などがないといった場合もあります。
こうした場合に、遺品整理を行うにあたり、遺品整理業者のスタッフが探索を依頼されるケースも多いです。
引き出しの中や本の間、大量に積まれた書類の山などを一つひとつ確認しながら探していきます。
遺品整理では、見つからないものを探索するだけでなく、遺品整理の過程で、ご遺族が存在を知らないものが見つかるケースも少なくありません。
たとえば、遺言書が見つかる場合や借用書などが発見される場合もあります。
こうした書類は遺産分割にも大きく影響するため、速やかにご遺族に報告し、手渡す必要があります。
そのため、探索の依頼の有無を問わず、遺品整理では一つひとつ丁寧に仕分けをしていくことが大切です。
遺品の量が多いほど時間も手間もかかる大変な作業となりますので、遺品整理業者のサービスを利用するケースが増えています。
遺産分割と弁護士
遺品整理をして、価値ある遺品をピックアップするとともに、遺品整理で見つかった遺言書や借金の存在などを踏まえ、相続人全員が協議して誰がどう相続するかを決めます。
財産関係が複雑である場合や高額になるケースをはじめ、遺産分割協議がスムーズに進むよう、弁護士が間に入って協議を進めるケースも少なくありません。
遺産分割協議が成立すれば、弁護士が遺産分割協議書を作成し、相続人各人が署名、実印を押して同意したことを示します。
遺産分割で揉めるケース
遺言の内容を巡って相続人が対立した場合や以前から関係が悪く、話し合いがまとまらないケースなどの場合、弁護士が相続争いの解決をサポートすることも多いです。
話し合いがまとまらず、一部の相続人の代理人として弁護士が遺産分割協議に参加し、交渉役を果たすケースもあります。
このように、弁護士が遺産分割協議に絡んでくる場合、遺品整理の場にも弁護士が立ち会うケースも少なくありません。
まとめ
遺品整理は、残された家財のお片付けのイメージもありますが、遺品は相続財産であり、遺産分割の対象になります。
遺品整理の過程で、遺産分割協議に重要な影響を与える遺言書や契約書類などが見つかることも少なくありません。
遺産分割や遺言書の内容を巡って相続人間で争いが生じるケースもあり、その場合には弁護士が解決役になることや相続人を代理して交渉役になることもあります。
以上、遺品整理と弁護士との関係についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
代表取締役、終活ライフケアプランナー
中山 信吾
ご遺族の気持ちを大切にして、遺品整理士としての専門知識を活かしながら働いております。 終活のお手伝いもぜひお任せください。